災害に関する税務上の取扱い
今回の地震に関しまして、国税庁より、現行の「災害に関する主な税務上の取扱いについて」が公表されています。その主な内容は次の通りです。
<法人税・所得税共通>
・災害により滅失・損壊した資産等
→棚卸資産や固定資産が災害により滅失または損壊した場合の損失の額、損壊した資産の取壊しまたは除去のための費用の額、土砂その他の障害物の除去のための費用などは、損金の額に算入されます。
・復旧のために支出する費用
→現状回復費用は修繕費とされ、また被災前の効用を維持するための補強工事等の費用については、修繕費とする処理も認められます。
これらの費用以外について資本的支出と修繕費の区分が不明なときは、その金額の30%相当額を修繕費とし、残額を資本的支出とする処理も認められます。
・従業員等に支給する災害見舞金品
→被災した従業員等又はその親族等に対して一定の基準に従って支給する災害見舞金品は、福利厚生費として損金の額に算入されます。
また、自己の従業員等と同等の事情にある専属下請先の従業員等又はその親族等に対するものも同様に取り扱われます。
<法人税>
・被災前の取引関係の維持・回復を目的とする、被災した取引先に対する災害見舞金の支出、事業用資産の供与等のために要した費用
→交際費に該当しないものとして損金の額に算入されます。
・被災した取引先に対する売掛金・貸付金等の免除、既契約のリース料・貸付利息等の減免及び従前の取引条件の変更による損失の額
→寄付金又は交際費等以外の費用として損金の額に算入されます。
・被災した取引先に対する低利又は無利息による融資を行った場合の利息相当額の経済的利益
→寄附金に該当しないものとされます。
・自社製品等の被災者に対する提供
→寄附金又は交際費に該当しないもの(広告宣伝費に準ずるもの)として損金の額に算入されます。
・災害による損失金の繰越し
→棚卸資産、固定資産等について災害により生じた損失額は、その事業年度に青色申告書を提出していない場合でも、7年間繰越すことができます。
<所得税>
・個人が支払を受ける災害見舞金
→社会通念上相当と認められるものについては課税しないものとされています。
・災害により臨時的に多額の生活資金を要することとなった役員又は使用人が、使用者から低利又は無利息によるその資金の貸付けを受けた場合の利息相当額の経済的利益
→課税しなくて差し支えないこととされています。
・被災事業用資産の損失の繰越し
→棚卸資産、固定資産等について災害により生じた損失額は、その年に青色申告書を提出していない場合でも、3年間繰越すことができます。
